防草シートの遮光率について
防草シートは、日光を遮断することで雑草の光合成を抑制し、雑草を絶やしていくものです。 なので、防草シートの遮光率は非常に重要です。ネットショップやホームセンターなどでも「高い遮光率で、優れた防草効果!」などと書かれているのを見かけますが、皆さんは、その遮光率がどのくらい必要かご存知ですか?
雑草の生育を抑えられる防草シートの遮光率
雑草が現状を維持するか、成長する条件は、
雑草が消費するエネルギー ≦ 光合成で作られるエネルギー
雑草が体内の栄養分を消費し、衰退する条件は、
雑草が消費するエネルギー > 光合成で作られるエネルギー
この境目となる条件を光合成や消費に必要なCO2の量、光の強さでグラフに表すと、上の表のようになります。 境が、光補償点。防草シートは、この光補償点以下になるような遮光率を備える必要があります。 雑草の成長に必要な光の強さは、日陰の植物と日なたの植物によって違いますが、雑草でお困りの 場所は日なたで、日なたの雑草が強くて大きく、管理が大変と考えております。 日なたの植物の平均的な光補償点は、500ルクスで、それ以上光が通ってしまうと、シート の下で雑草が育ってしまいます。最も光の強い時期は、夏場の快晴の時で、10万ルクス。 ということで、99.5%以上の遮光率が必要なんです。
そのため、当店の防草シートは、遮光率が、99.5%以上の基準で製造しております。
(※土にかえる植栽専用草なしシートに関してのみ、遮光率は95%です。)
遮光率の高い防草シートはどんな感じ?
遮光率は、防草シートの構造とその厚みによって違いが出てきます。 織布の場合は、フィルム状の繊維を縦糸・横糸として織られたものが一般的ですが、そのフィルムの厚みが厚い防草シートは光を通しにくいです。また、フィルムの色が黒色の場合は遮光率が高く、光を通しにくいです。反対に、フィルムの厚みが薄く、色が薄い防草シートは遮光率が低く、光を通しやすいです。その他、織密度(織り目の細かさ)によっても遮光率は変わってきます。織り目が細かければ光を通しにくいです。
写真左は、織り目の細かい防草シート。写真右は織り目の粗い防草シート
また、不織布の場合は、その密度・厚みで光の通りやすさが変わります。密度が高く、厚みの厚い防草シートほど遮光率は高く、光を通しにくいです。
そのため、当店の織布系防草シートは、黒色で分厚いフィルム状の繊維を、細かい目になるよう織っています。一方、不織布系の防草シートは、密度が高く遮光率99.5%以上になる厚みで製造しています。
遮光率の違いを比較しました
防草シートを太陽の光に透かして遮光率の違いを比較しています。
1分43秒ぐらいから防草シートの遮光率について説明しています。是非ご覧ください。